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2024.5.22 お知らせ

九州の水産加工会社様に産地訪問しました

去る2024年5月16日(木)-17日(金)に、弊社社長の志村と取締役の建田が長年の仕入れ先である水産加工会社様を表敬訪問しました。現地ならではの生の情報を聴取しましたので、節づくりの現地の様子や課題について多くの皆様に広く知っていただくべく、記事にまとめました。

資源不足と人手不足

節業界が直面している主な課題は、「資源不足」と「人手不足」です。特に資源不足は深刻で、節の原料である鰹や鯖の漁獲量が減少しています。乱獲による影響もあり、原料はこの20年で3分の1以下にまで減少したものもあるとのことです。沖縄南部の外国船団による数千隻規模の乱獲も一因だと言われています。日本の漁船には魚を誘き寄せる電力のワット規制や漁獲制限があるものの、外国船には同じ規制が無いのだとか。。

同地域にかつては130軒以上あった水産加工業者も、資源不足や人手不足を背景に現在では30軒前後にまで激減しました。人手不足を補うため、今ではベトナムやインドネシアの技能実習生を雇用し、現場を支えて頂いています。

現場を支えるベトナム人技能実習生

漁獲量の分配

近年は世界的に魚食が進み、節以外の用途(缶詰や鮮魚)に漁獲高が使われると、節向けの魚が不足します。また最近では、マグロなどの養殖が盛んに行われ、養殖魚などの餌としての需要が旺盛で、こちらにも資源が取られてしまいます。さらに、温暖化による水温の上昇は、節原料の魚の生息地も移動にも繋がり、安定した漁獲を継続するのも困難になってきているとのことです。

複雑な加工工程

節の加工は多くの手間と時間を要します。特に生魚の処理は力仕事であり、人手で行う青物などは内臓の除去も大変ですが、この作業が品質に直結するため、丁寧に行われていました。次の重要な工程の煮熟では、魚種や魚の状態に応じて煮込む時間を細かく調整しています。また、完成製品の水分を20%以下にするため繰り返す乾燥工程にも多くの手間と時間がかかります。

京都鰹節では、可能な限り年に1度は産地を訪問し、現地の皆様と意見交換をさせて頂いております。過酷な現場を目の当たりにするたびに背筋が伸びる思いになり、現地の皆様の思いを「出汁のバトン」として、なるべく熱そのままにお客様にお届けしようと感じます。現地の様子についてまだまだお伝えしきれていないことがありますので、来月のお便りでもお知らせできればと思っています。どうぞお楽しみに。